「む」

棟折れて垂木崩れる(むねおれてたるきくずれる)

分類 ことわざ 意味 トップに立つ者が落ちぶれると、その下に立つ者も共に落ちぶれる、というたとえ。 「棟」は、棟木のことで、建物の屋根の一番上の部分。「垂木」は、その棟から軒先(桁)の間に取り付けられる屋根の土台のこと。棟が折れると、その下...
「へ」

弁慶の立ち往生(べんけいのたちおうじょう)

分類 ことわざ 意味 進退窮まって二進も三進も(にっちもさっちも)いかない状態にいることをいう。 源義経をかばった弁慶が衣川で立ったまま死んだ、という伝説から。
「へ」

下手の道具立て(へたのどうぐだて)

分類 ことわざ 意味 下手な者ほどあれこれと道具を揃えるのにうるさいものだ、という意味。下手な者が準備ばかり大袈裟にすることをいう。 「道具立て」とは、道具を整え並べることで、いい道具を揃えたり、道具を選んだりすること。 同類語・同義語 下...
「こ」

弘法筆を選ばず(こうぼうふでをえらばず)

分類 ことわざ 意味 優れた技術を持っている人は、どんな道具を使っても、優れた成果を上げるものである、という意味。 良い仕事をするのは、道具ではなく、その人の腕である、ということ。また、名人は道具選びをしない、ということ。 対義語・反対語 ...
「こ」

好事も無きに如かず(こうじもなきにしかず)

分類 ことわざ 意味 全て人生は良いことも悪いこともなく、無事に暮らすのに越したことはない、という意味。 良いことがあっても煩わしいことが付きまとうものであるし、何事もなく平穏な生活が良い、ということから。
「こ」

口角泡を飛ばす(こうかくあわをとばす)

分類 ことわざ 意味 激しく論じたてることをいう。口から唾を飛ばさんばかりに、激しく議論すること。 「口角」は、口の両端のこと。口角から唾の泡を飛ばさんばかりに話す、ということから。
「し」

朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる)

分類 ことわざ 意味 人は交際をする相手によって、どんな風にも変わっていき、良くも悪くもなる。 人間は周囲の人間や環境に影響されやすいので、注意しようという教え。 「朱」は、赤い色や赤色顔料のこと。朱と付き合っているば、自然と自分も赤い色に...
「し」

出家の念仏嫌い(しゅっけのねんぶつぎらい)

分類 ことわざ 意味 一番に大切なことが嫌いであったり、不得意であったりすること。また、職業上一番肝心なことが嫌いだったり、出来なかったりすることをいう。
「こ」

氷を叩いて火を求む(こおりをたたいてひをもとむ)

分類 ことわざ 意味 手段を間違えて物事がうまくいかないことをいう。 できもしないことを求めることのたとえ。
「り」

綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)

分類 ことわざ 意味 一度体外に出た汗が二度と身体に戻ることがないように、一度出せれた天皇陛下の言葉は、取り消したり、改めたりできないものだ、という意味。 「綸言」とは、帝王の言葉のたとえ。
「ひ」

尾生の信(びせいのしん)

分類 ことわざ 意味 固く約束を守ること。信義の熱いこと。また、約束を固執する馬鹿正直のたとえ。 中国の春秋時代、尾生という男が橋の下で女と会う約束をした。ところが女はやって来ない。やがて大雨で水が増水してもなお女との約束を守って去らず、つ...
「ひ」

低き所に水溜まる(ひくきところにみずたまる)

分類 ことわざ 意味 利益にあるところには人が集まる、という意味。また、悪者がいるところには、悪者が集まる、という意味も。 水というものは、低地に流れて溜まる、ということから。
「ひ」

贔屓の引き倒し(ひいきのひきたおし)

分類 ことわざ 意味 贔屓(ひいき)をし過ぎて、かえってその人に迷惑をかけ、悪い結果になること。 贔屓をしてかえって相手に不利な事態を引き起こす、ということ。
「ひ」

卑下も自慢のうち(ひげもじまんのうち)

分類 ことわざ " 意味 あまり謙遜の過ぎるのも、言外に自慢の意を含んでいるから自慢の中に入る、という意味。 卑下しているように見えても、実は自慢を腹に隠してのことである場合がある、ということ。" 同類語・同義語 卑下も自慢の中(ひげもじま...
「む」

胸に一物(むねにいちもつ)

分類 ことわざ 意味 胸の奥に深い考えを秘めていること。あるいは、悪だくみを考えいていること。 「一物」は、隠した悪い考えの意味。心にわだかまりを抱いており、心の中に秘めた企みがある、ということ。 同類語・同義語 胸に一物、手に荷物(むねに...
「た」

大声は里耳に入らず(たいせいはりじにはいらず)

分類 ことわざ 意味 高尚な道理を説いても、俗人には高尚過ぎてそれを理解することができない、という意味。 「大声」は高雅・高尚な音楽のこと。「里耳」は俗人の耳のこと。高尚な議論を望んでも、俗人に理解されない、ということ。 荘子にある句。
「た」

狸寝入り(たぬきねいり)

分類 ことわざ 意味 眠ったふりをすること。また、眠っているふりをして人を欺こうとすること。 狸(タヌキ)は、驚くとすぐ気絶する習性があり、この習性を人を騙すため、寝たふりをすると思ったことから。
「は」

破鏡再び照らさず(はきょうふたたびてらさず)

分類 ことわざ 意味 一度夫婦別れしてしまったものを、再び元のようにすることはできない、という意味。夫婦の離別をいう。 「破鏡」とは、昔夫婦が離別に際し、後日の形見に鏡を破ってその一片を持っていたということから。 同類語・同義語 覆水盆に返...
「ら」

落花枝に帰らず(らっかえだにかえらず)

分類 ことわざ 意味 一度破れたことは、再び元のようにはならないことをいう。 一度落ちた花は、再び元の枝に帰らない、ということから。 この後に「破鏡再び照らさず」と続けても言う。 同類語・同義語 覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず) 落...
「ふ」

覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)

分類 ことわざ 意味 一度してしまったことは取り返しがつかない。また、一度離別してしまった夫婦は、戻そうとしても戻らないものだ、という意味。 昔、中国の呂尚という者が、本ばかり読んで働かないため、その妻は呆れて別れてしまった。のちに呂尚が出...