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大巧は拙なるが如し(たいこうはせつなるがごとし)

分類ことわざ意味本当の名人は小細工を弄しないもので、一見拙く(つたなく)見えるものである、という意味。また、本当に巧妙なものというのは、一見下手くそに見えるものである、ということ。同類語・同義語大巧は拙なるが若し
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大根を正宗で切る(だいこんをまさむねできる)

分類ことわざ意味立派なものを詰まらない用に使い、使用の方法が適当でないこと。また、実力のある人物なのに詰まらない仕事をさせること。「正宗」は、稀代の名刀とされる鎌倉時代の刀。その刀で大根を切る、ということから。同類語・同義語大根を正宗で切る...
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竹に油(たけにあぶら)

分類ことわざ意味口が達者でべらべらとよく喋ること。竹は滑りが良いのに油をつければ止めようがない、ということから。同類語・同義語立て板に水(たていたにみず)
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伊達の薄着(だてのうすぎ)

分類ことわざ意味着ぶくれの不格好を嫌い、寒い時でも我慢して薄着をすること。「伊達」は、見栄を張っておしゃれな様子をすること。戦国大名の伊達政宗の派手な服装からきたといわれる。
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断腸の思い(だんちょうのおもい)

分類ことわざ意味耐えられないほどの辛く悲しい気持ち。はらわたを千切られるほどの悲しみ、辛さのこと。「断腸」ははらわたが千切られるの意味。昔中国で、船に捕らえられた子猿を母猿が岸を追いかけ続け、ついには船に追いついた時には死んでいて、腸がズタ...
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誰か烏の雌雄を知らんや(たれかからすのしゆうをしらんや)

分類ことわざ意味人の心や物事の是非、善悪は判定しにくい、という意味。真っ黒な烏(カラス)を見て、雄と雌とを区別できる人はいない、ということから。烏の雌雄を見分けることが難しいように、人の心の善悪を見分けることは難しい、ということ。詩経にある...
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短気は損気(たんきはそんき)

分類ことわざ意味短気を起こして喧嘩をしたりせっかちな行動をとったりすると、結局は自分の損になるという戒めの言葉。「損気」は「短気」に音を合わせた言葉で、損であること。短気に事を運べば成功せず損を被ることから、事を運ぶには慎重な態度で熟慮が望...
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胆斗の如し(たんとのごとし)

分類ことわざ意味少しの物事では動じないこと。非常に大胆であること。胆が据わっていること。「斗」は、お酒を酌む柄杓あるいは一斗升(桝)のこと。胆(きも)の大きさが、一斗升程もある、ということから。
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断金の交わり(だんきんのまじわり)

分類ことわざ意味極めて親密な友情や交際のこと。友情の固さは金属をも切断する、ということから。
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大黒柱と腕押し(だいこくばしらとうでおし)

分類ことわざ意味力量の全然比較になるない程の差があることをいう。大黒柱と腕押しをしてみても、到底勝ち目はない、ということから。「腕押し」は、腕相撲のこと。同類語・同義語 大黒柱を蟻がせせる(だいこくばしらをありがせせる)
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大声は里耳に入らず(たいせいはりじにはいらず)

分類ことわざ意味高尚な道理を説いても、俗人には高尚過ぎてそれを理解することができない、という意味。「大声」は高雅・高尚な音楽のこと。「里耳」は俗人の耳のこと。高尚な議論を望んでも、俗人に理解されない、ということ。荘子にある句。
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狸寝入り(たぬきねいり)

分類ことわざ意味眠ったふりをすること。また、眠っているふりをして人を欺こうとすること。狸(タヌキ)は、驚くとすぐ気絶する習性があり、この習性を人を騙すため、寝たふりをすると思ったことから。
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多芸は無芸(たげいはむげい)

分類ことわざ意味あまり多くの芸をたしなむ者は、それぞれの芸が浅く、一芸に秀でることがないため、結局は無芸に等しいものである、という意味。「多芸」は、多くの芸に通じていること。「無芸」は、芸を身につけていないこと。学問や芸能で多方面に通じてい...
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宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)

分類ことわざ意味役に立つものを持ちながら、利用しないこと。また、優れた才能や技術を持ちながら、活用しないこと。せっかくの宝を持っているのに、そのまま腐らせてしまう、という意味から。使えばこそ生きる宝を使わずに握っていて腐らせてしまうこと、才...
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掌を反す(たなごころをかえす)

分類ことわざ意味態度や考えを簡単に変えること。また、事を成すのが大変容易なことをいう。「掌(たなごころ)」は、手の心、の意味で、手のひらの古い言い回し。手のひらを裏返すように、いとも簡単に、ということから。同類語・同義語 掌を反すが如し(た...
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竹に虎(たけにとら)

分類ことわざ意味調和して絵になる取り合わせや組み合わせのこと。取り合わせの良いもの。同類語・同義語 紅葉に鹿(もみじにしか) 牡丹に唐獅子(ぼたんにからじし) 竹に雀(たけにすずめ) 梅に鶯柳に燕(うめにうぐいすやなぎにつばめ) 梅に鶯(う...
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旅の恥は搔き捨て(たびのはじはかきすて)

分類ことわざ意味人は旅行先だと、知人もいないし、長く滞在するわけでもなくその場限りだから、普段なら恥ずかしいようなことでも平気でやってのけるものだ、という意味。旅行中に恥ずかしい行為をしても、後までは恥とはならない、ということ。同類語・同義...
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頼めば鬼も人食わず(たのめばおにもひとくわず)

分類ことわざ意味普通の心を持った人に頭を下げて頼めば、決して無茶なことはするものではない、という意味。鬼のような恐ろしいものでも、こちらから頼んだならば人を食ったりはしないものだから、ということから。同類語・同義語 鬼も頼めば人食わず(おに...
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大魚は小池に棲まず(たいぎょはしょうちにすまず)

分類ことわざ意味偉大な人物は低い地位には甘んじていられない。優れた能力を有する者は、それにふさわしい場所にのみ存在する、という意味。狭い池には大きな魚は暮らしていない、ということから。同類語・同義語 大魚は小池に住まず
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大義親を滅す(たいぎしんをめっす)

分類ことわざ意味君臣の大義を全うするために親子の親しみを犠牲にする、という意味。国家や君主に対する忠義のためならば、肉親の情をも犠牲にする姿勢をいう。