さ行

「せ」

千慮の一失(せんりょのいっしつ)

分類ことわざ意味考え尽くしつもりの計画に生じた思いがけない失敗のこと。また、どんなに用心深く賢い人でも、時には考え違いからまさかと思うような失敗をすることがある、という意味。よく考えて実行しながらも、途中でうっかりして起こした失敗のことをい...
「そ」

滄海の一粟(そうかいのいちぞく)

分類ことわざ意味この世における人間は、広々とした青い海原の一粒の粟のようなものだ、という意味。 海に浮かんだ粟粒、広大なものの中の非常に小さなもののこと。人間の命などを表現する。
「そ」

創業は易く守成は難し(そうぎょうはやすくしゅせいはかたし)

分類ことわざ意味事業というものは初めて作り出すことよりも、出来上がった事業を維持していく事の方が困難である、という意味。 新規に事業を始めるよりも、それを受け継いで衰退させないようにすることの方がはるかに難しい、ということ。
「せ」

銭なき男は帆なき舟の如し(ぜになきおとこはほなきふねのごとし)

分類ことわざ意味男性でお金を持っていない者は、男として十分に活躍できないものである、という意味。 帆が無い舟のようになかなか前に進むことができない様子を、お金がない貧乏な男性にたとえた言葉。
「さ」

塞翁が馬(さいおうがうま)

分類故事意味幸いと不幸は互い違いに訪れ、何がどうなるかわからないものだ、という意味。また、人間の運命は、幸福と不幸が絶えず入れ替わるため、何が幸福で何が不幸かわからない、という意味。 「塞」は、砦。「翁」は、男性の老人のこと。 故事 昔、中...
「そ」

糟糠の妻は堂より下さず(そうこうのつまはどうよりくださず)

分類ことわざ 意味糟糠の妻(貧乏だった頃から苦労をしてきた妻)であれば、成功し出世した後でも、大切にしなければならない、という意味。 「糟糠」は、酒の糟(かす)と米の糠のことで、粗末な食事の意味。転じて貧しい生活のこと。 「糟糠の妻」は、非...
「ち」

知恵は小出しにせよ(ちえはこだしにせよ)

分類ことわざ 意味知恵はあるだけを一度に使わないで、少しずつ使いなさい、という意味。 知恵というものは、いっぺんに出すと後で苦境に陥った時、打つ手がなくなって困ることになるため、小出しにするものがよい、ということから。
「そ」

損せぬ人に儲けなし(そんせぬひとにもうけなし)

分類ことわざ 意味損失を恐れて何もできない人間は、利益を得ることもまたできないものである、という意味。
「し」

十年一昔(じゅうねんひとむかし)

分類ことわざ 意味十年ぐらい経つと、世の中がいろいろと変わってしまって、昔のことだと感じられる、という意味。 何があっても十年もすれば、もうすっかりと昔のことである、ということ。 「一昔」は、一応昔だと思われる過去のこと。
「し」

習慣は第二の天性なり(しゅうかんはだいにのてんせいなり)

分類ことわざ 意味長い間習慣にしていると、生まれつきの性質であるかのようになってくる、という意味。また、習慣というものは、生まれつきの天性に次いで、深く身についているものである、という意味も。 同類語・同義語習慣は第二の天性(しゅうかんはだ...
「し」

霜を履んで堅氷至る(しもをふんでけんぴょういたる)

分類 ことわざ 意味 物事の兆候によって、大事の来るのを予想することができるから、災いの来ない前にかねて用心すべきである、という意味。 霜を踏むしだいて歩くようになると、やがて数日のうちに固い氷の張る厳しい冬の季節がやってくるのが分かるよう...
「し」

下いびりの上諂い(しもいびりのうえへつらい)

分類 ことわざ 意味 下の者を虐待する者は、上に対しては気に入ることを言って、お上手をするものである、という意味。
「し」

朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる)

分類 ことわざ 意味 人は交際をする相手によって、どんな風にも変わっていき、良くも悪くもなる。 人間は周囲の人間や環境に影響されやすいので、注意しようという教え。 「朱」は、赤い色や赤色顔料のこと。朱と付き合っているば、自然と自分も赤い色に...
「し」

出家の念仏嫌い(しゅっけのねんぶつぎらい)

分類 ことわざ 意味 一番に大切なことが嫌いであったり、不得意であったりすること。また、職業上一番肝心なことが嫌いだったり、出来なかったりすることをいう。
「し」

獅子の子落とし(ししのこおとし)

分類 ことわざ 意味 親が自分の子供を立派に成長させるために、わざと苦労をさせて才能を磨かせることをいう。また、自分の子に試練を与えて鍛えること。 ライオン(獅子)は、生まれた子を谷底へ突き落とし、自分で這い上がってきた子だけを育てるという...
「せ」

千の倉より子は宝(せんのくらよりこはたから)

分類 ことわざ 意味 莫大な財宝よりも、子供はさらに勝る宝である、という意味。 同類語・同義語 万の倉より子は宝(まんのくらよりこはたから)
「す」

据え膳食わぬは男の恥(すえぜんくわぬはおとこのはじ)

分類 ことわざ 意味 女性からの情事の誘いに、男は応じて当然である、という意味。女性から言い寄ってくるものを受けないのは男の恥である、ということ。 「据え膳」は、男が女に言い寄ることを男の側からいう言葉。
「せ」

清濁併せ吞む(せいだくあわせのむ)

分類 ことわざ 意味 度量が大きく心が広いことをいう。広い心を持って、付き合う人は善人も悪人も区別しないで全てを受け入れる。 きれいな水(清流)と濁った水(濁流)である「清濁」を受け入れる(飲み込む)海のように、気に入った人だけでなく嫌な人...
「す」

住めば都(すめばみやこ)

分類 ことわざ 意味 どんなに寂しい不便な土地であっても、住み慣れてしまえばそこが一番住みやすいと思うようになる、という意味。貧しさも楽しさに通ずる、ということ。 「都」は、賑やかで便利な大きな町で、すみやすい土地の意味。住んでみればどこで...
「す」

寸善尺魔(すんぜんしゃくま)

分類 ことわざ 意味 少し良いことがあれば、後々に大きな悪いことが起こる、という意味。 同類語・同義語 好事魔多し(こうじまおおし)