た行

「と」

灯火親しむべし(とうかしたしむべし)

分類ことわざ意味秋の夜は灯火の下で、読書をするのに相応しい、という意味。「灯火」は、明かり・ともしびのこと。秋は夜が長く涼しいので、読書をするのに良い季節である、ということ。読書や学問を勧める言葉。
「つ」

月夜に釜を抜かれる(つきよにかまをぬかれる)

分類ことわざ意味油断し過ぎている様子をいう。また、非常にぼんやりとしていること。月の出ている明るい月夜の晩に、誰の目にもつくほど大きなピカピカの釜を盗み取られる、という意味から。
「つ」

月満つれば則虧く(つきみつればすなわちかく)

分類ことわざ意味月は満ちて満月になると、今度は次第に月が欠けて細くなっていく、ということから、何事でも盛んになると今度は衰えていくものである、という意味。どんなことでも最高の盛りの時期に到達すれば、必ず衰えに向かう、ということ。同類語・同義...
「て」

天は自ら助くる者を助く(てんはみずからたすくるものをたすく)

分類ことわざ意味天を主宰する神は、他人の力に頼ることなく自分自身の力で努力をして事に当たる人に幸福をもたらすものである、という意味。アメリカの政治家・科学者、ベンジャミン・フランクリンの言葉。または、イギリスの作家、サミュエル・スマイルズの...
「と」

毒薬変じて薬となる(どくやくへんじてくすりとなる)

分類ことわざ意味こちらの身にとっては害になるものも、使い方ではこちらの利益になるものである、という意味。有害なものが一転して有益なものに変わることがある、ということ。人体に害をもたらす恐ろしい毒薬も使い方によっては薬となるものである、という...
「た」

卵を見て時夜を求む(たまごをみてじやをもとむ)

分類ことわざ意味あまりに早計なことをたとえた言葉。順序を考えず、せっかちに結果を求めることをいう。鶏の卵に、時を告げてくれることを期待する、ということから。荘子にある句。
「て」

泥中の蓮(でいちゅうのはちす)

分類ことわざ意味蓮の花は泥の中から咲き出ても美しく清らかなことから、汚れた世の中で俗人の間にいてもそれに染まることのない人をいう。
「ち」

知者は水を楽しむ(ちしゃはみずをたのしむ)

分類ことわざ意味優れた知恵者は物事に通じ、事を処理するのに、まるで流れる水を楽しむかのように滞りなく巧みである、という意味。その有様は水に似ているから知者は水を楽しむものである、ということ。対義語・反対語 仁者は山を好む(じんしゃはやまをこ...
「て」

天真爛漫(てんしんらんまん)

分類ことわざ意味行いや言葉に飾ったところがなく、ありのままで明るい様子をいう。「天真」は、生まれたままで無邪気なこと。「爛漫」は、気質が中から溢れ出て、はっきりと現れること。同類語・同義語 天衣無縫(てんいむほう)
「て」

天衣無縫(てんいむほう)

分類ことわざ意味文章・詩歌・絵画等の芸術作品が、技巧を感じさせずにごく自然に出来上がっており完璧で完全な美しさのこと。また、人間の性質が汚れなく美しいこと、人柄や動作等が無邪気で飾り気がないことをいう。中国の口伝で、美しい天人の衣装は針や糸...
「た」

大欲は無欲に似たり(たいよくはむよくににたり)

分類ことわざ意味大きな望みを持つ人は、小さな利益などにも目もくれないため、一見したところ無欲のように見えるものだ、という意味。また、欲の深い人は、欲に目がくらんで損をしがちであるから、結局は欲望を持たない無欲な人と同じ結果になる、という意味...
「た」

大疑は大悟の基(たいぎはたいごのもと)

分類ことわざ意味疑い・疑問を持たなければ悟りを得ることもなく、疑いこそ悟りの基である、という意味。大きな疑いを持つことが大きな悟りに達することでもある、ということ。同類語・同義語 迷わぬ者に悟りなし(まよわぬものにさとりなし)
「と」

飛ぶ鳥の献立(とぶとりのこんだて)

分類ことわざ意味早とちりのこと。空を飛ぶ鳥を見て、まだ捕まえてもいないのに、鳥料理の献立を考えてる、ということから。同類語・同義語 捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
「と」

捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)

分類ことわざ意味手に入るかどうかわからない収入を当てにして、それをもとに計画を立てること。当てにならない計画のたとえ。確実でないことを当てにして気楽な計画を立てること。まだ狸(タヌキ)を捕らないうちから、狸を捕まえたらその毛皮がいくらで売れ...
「て」

出物腫れ物所嫌わず(でものはれものところきらわず)

分類ことわざ意味おならやおでき等の出物腫れ物は、出る場所や場合に関係なく出るものだ。それらは、好きな時、好きな所に出るものだから、防ぎようがない、という意味。「出物」は、人体から出るもののこと。具体的には、おならや大小便のこと。「腫物」はお...
「て」

手前味噌で塩が辛い(てまえみそでしおがからい)

分類ことわざ意味自家製の味噌だから美味しいと言われ、食べてみたら塩辛すぎてまずかった、ということから、自慢話ばかりで聞き苦しいことをいう。同類語・同義語 手前味噌 自画自賛
「と」

とかく浮世は色と酒(とかくうきよはいろとさけ)

分類ことわざ意味とかくこの世の中はというものは男女の色事と、酒が一番である、という意味。浮世は浮かれて渡る世間のこと。楽しみといえば何といっても情事と酒を飲むことである、ということ。
「と」

遠くて近きは男女の仲(とおくてちかきはだんじょのなか)

分類ことわざ意味男女の仲は、一見かけ離れているように見えて、意外に早く結ばれたりするものだ、という意味。『枕草子』の「遠くて近きもの、極楽、舟の路、男女の仲」という語句から。同類語・同義語 遠くて近きもの
「と」

十日の菊六日の菖蒲(とおかのきくむいかのあやめ)

分類ことわざ意味時機遅れの間に合わなさを指していった言葉。時期に遅れて役に立たないもの。時期遅れのものの意味。九月九日は重陽の節句(ちょうようのせっく)といって菊の節句、五月五日は端午の節句(たんごのせっく)といって、菖蒲(しょうぶ)の節句...
「と」

問うに落ちず語るに落ちる(とうにおちずかたるにおちる)

分類ことわざ意味人からあれこれと質問された時には注意して人に秘密を話さないようにしているが、自分から話し出した時にはつい口を滑らせて事実を暴露するものである、という意味。同類語・同義語 問うに落ちぬは語るに落ちる 問うに落ちず語るに落つる